海外修学旅行にあたって
校 長    森 田 良 典

 次のような言葉と出会いました。「日本の修学旅行は100年以上の歴史を持っていて、行き先や内容こそ違え、今なお引き継がれており、まさに日本の学校文化である。」皆さんは日本の修学旅行がこのように永く続いているのはなぜだと思いますか。

 さて、本校では始めて海外修学旅行を計画しました。国際交流が深まる中、皆さんが視野を海外に向けて外国情勢にも関心を持ち、異文化を直接見聞きすることが大切です。そして、わが国との関係や日本文化を再認識し、今の自分を見つめる機会にすることを目的にしています。

 修学旅行参加にあたり、皆さんに次の2つのことをお願いします。

 1つは、皆さんの手でこの修学旅行を創り上げてほしい。40年前のUSAの第35代大統領のジョン・F・ケネディは、初演説での次の言葉は有名です。「国が皆のために何かをするのではなく、これからは皆が国のために何をするかである」。この言葉を借りて、あなたは修学旅行のために何ができるのか考えて参加してほしい。この意味を理解し行動できた人は、充実した旅行が過ごせるとともに、行事後には一回り大きな八高生に成長することでしょう。修学旅行の大枠はすでに決まっていますが、中身は60回生の皆さんの思いでふくらませてください。

 2つ目に、私は高校時代に感動を多く得た人ほど、その人のその後の生き方に好影響を及ぼすと考えています。海外修学旅行をすることで得た「百聞は一見にしかず」の感動とともに、修学旅行中の友との思いやりや心の触れ合いが修学旅行の最大の意義と考えています。未知の土地で寝食を共にした活動は、人が生きていく上で大切な信頼や安心感を覚え、生涯つき合うことのできる友が見つかる行事でもあります。

 この修学旅行で60回生がさらに団結し、学年・個人としても大きく成長することを期待しています。

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